シンプルモダンな空間
「長く住みつづけるためのデザイン」
設計事務所に依頼するのだから、他にはない個性的な空間を創りたい・・・。
その空間の個性を生かして快適な生活を送ることができるのであれば、賛成です。
やはり、唯一の空間、唯一の住まいといったことへの価値は、喜びに値するもの
であると考えます。
個性的であると同時に、そこには住み心地の良い生活が伴うことが前提です。
プライバシーのことであったり、メンテナンス性の良否、冷暖房の負荷や快適性、
省エネ性、きれいに住める収納計画、そして流行に左右されない飽きのこない
デザイン。快適に住みつづけるにはクリアすべき点があります。
すでに敷地は唯一のものであり、そこに住まわれる家族も世界のどこを
探しても唯一の人たちです。その敷地の持つ特性を十分に生かし、
住まう家族の住み心地を追求した住まいは、奇抜性に富んだものでなくとも
自ずと唯一のものとなります。
設計を行い建築を建てる行為は前章で、住まいができあがり住み始めること
がスタートです。新しく完成された空間に、カーテンやブラインドが用意され、
テーブル、イス、ソファーが置かれ、植物や絵画やコレクションが飾られることも
あるでしょう。この時初めて生活の場としての空間が誕生します。
この生活空間としての器は良質であり、かつシンプルなデザイン・形態を心がけ
提案したいと考えます。
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K.Residence Living
白い壁面と開口部で構成された空間。壁、天井とも白色のペンキ仕上、
床のみをフローリングとしたシンプルな仕上ですが、2層にわたる
勾配天井による吹抜け空間と開口部の構成によりモダンな印象をつくり
出します。
このようなシンプルな空間では、光をより身近に感じ、一刻一刻変わる
光が主役となることもあります。
この家は今から25年前に建てられたものですが、いまなお設計に対する
コンセプトは変わりません。

K.Residence

M.Residence Dining and Kitchen
竣工時のダイニングキッチン。上部の開口部の壁をふかしてつくることで
開口部の壁を厚く見せ、奥行きのある光の表情をつくり出します。

M.Residence Daining
家具が入ったダイニング。
開口部分のふかし壁を利用したカーテンボックス、少しわかりにくいですが
埋め込みの照明、エアコンも埋め込みとし設備も空間の要素として一体化しています。

M.Residence

Dinig Room
白と木のシンプルな組み合わせ中に個性的なテーブルクロスが映えます。

Koyaura
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