住宅の設計とは、
住まい手自身が持つニーズや本当にやりたいこと、
実現したいことなどを一緒に探り、引き出 し、住まい手に
合った住宅空間としてコストを踏まえ提案すること
リフォームにおいてもこの設計コンセプトは変わりません。
リフォームについては、新規に購入した家をリフォームして住む
場合と、住み続けた家をリフォームする場合と二通りの場合が
想定されますが、いずれも実空間としてすでに生活の場が存在して
いますので、どんな暮らし方をしたいかという生活に対する
シミュレーションや、改善したい点などは新築する場合よりも具体的に
イメージしやすいといったことは言えるでしょう。
一方、構造、設備などの仕上材に隠れた目に見えない部分の性能
的な検証が必要であることが新築の場合と大きく異なってきます。
リフォームは、ライフスタイルの変化による間取りの変更や
浴室、キッチンなどの設備、外装などのリニューアルに目が行き
がちですが、これから少なくとも想定する時間を快適に安全に
住みつづけることができるために、骨組みの強化、断熱性能
の向上、耐水、防水性能の確保など、目に見えにくい部分の性能
を向上させることにも目を向ける必要があります。、全て行う必要が
あるかどうかは予算との配分になってきますが、必ず検討すべき
事項といえます。
家が造られてからさまざまな部位が時間を経ているわけですから、
事前に実態を把握するための調査が初めの一歩として重要となります。
この調査では、壁や天井を全てはがして行うことはできないため、
建物の経過年数などからの推測による部分も出てきますが、この
調査をよりどころとして現状をしっかりと把握することで、住まいの
要望に対する予算の組立てがより正確に行えることとなります。
とはいえ、実際に工事を始めて壁をはがしてみたらといった、外から
は判断できない不測の事態も時に起こりえます。しかしこのようなことは
放置できない部分であるため、そういった状況に対応できるだけの
予算の余裕を見込んでおくといったことも意識したいことです。
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