気に入った家に長く住む
FAVORITE SPACE
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気に入った家なので長く住み続けたい
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建て主ご夫妻は20年前に一色事務所に設計を依頼して頂き、今の家を
建てられました。
当時は御両親との2世帯住宅として広いスペースを必要としましたが、
20年を経てお子様も結婚などで独立され、今後はご夫妻二人の住まいと
なるため相談をいただきました。その時は二人の生活スペースに合わせ
て新築するという選択肢もお考えになられていました。
基本方針を話し合う中で、「住まいとして気に入っている」という思いと、
新築して建て替えた場合のコストの検証を行った結果、現在の住まいの
あり方を残し、今後の生活スタイルに合わせた改修を行い、住み続ける形
となりました。
改修の主なポイント
○間取りを家族構成の変化に合わせる + 高齢化にそなえる
○省エネルギー ・ 断熱性能の向上
○今後20年程度の耐久性を持たせる |
みんなの場
LIVING ROOM
1988年竣工時 |
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屋根形状に合わせた勾配天井により
やわらかくつつまれた大空間の居間
生活の器として記憶が継承される |
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1階が祖父母
2階が子世帯
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家族をつなぐ屋外空間
DECK TERRACE
1988年竣工時 |
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2階のバルコニーと屋外階段でつながる
デッキテラス
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外観
OUTSIDE
1988年竣工時 |
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一部に米杉材によるラチス(木製面格子)
を取り付けた竣工当初の外観 |
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間取りを変える
RE PLANING |
1988年竣工時の1階平面図
2×4(木造枠組壁工法)による2階建て住宅
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改修1階部分平面図 |
○親世帯の居間であった部分は、
ギャラリとして使えるインナーガレ
ージと焼物ができるアトリエ空間へ
○床はタイル仕上で屋外のデッキス
ペースと一体に使用できる
○二つあった玄関の一つをEVスペース
へと変更
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1988年竣工時の2階平面図 |
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改修2階平面図
元の寝室を浴室、洗面と一体になったユーティリティスペースとし、これにつなげて
キッチンとダイニングを配置 |
改修工事
RE FORM
2009年 |
間取りの変更とそれに伴う設備の変更、断熱材の補強、躯体のチェック及び補強など内装の
石膏ボードはほとんど撤去して行われた |
断熱補強 |
20年前のグラスウール断熱材は50mmと厚みは
薄かったが、状態はそのままの維持されていた |
熱負荷の大きい上階の天井面は既存
天井の上に断熱材付石膏ボードを増貼り |
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ペアガラスサッシに交換した部分のサッシ下部。
新旧の合板が見えるのは、はがした部分を張り
直したため。2×4工法は耐震上、この合板が
重要要素となるため改修においても施工は確実に |
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既存外壁の外張り断熱の下塗り材の施工 |
ラチスの取り付け下地部分 |
再利用 |
取り外されたラチス
は再塗装後再利用
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リニューアル
RENEWAL
2009年 |
改修にて外されたラチスは再塗装され取り付けられた |
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屋根は既存コロニアル
(彩色石綿板)の上に
ガルバリウム鋼板葺き
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連続する屋外空間
OUTDOOR SPACE |
広くなった2階デッキスペース。写真正面側に眺望が開けており、左手側は目隠しの意もあり
高めにラチスを施工 |
継承されたリビング
LIVING ROOM |
ソファー背面の窓は、眺望がいいのでと改修工事にて新設された |
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ペンキ仕上の壁は再塗装にて、床は既存の上にフローリングを新設
壁と天井部分の米杉の間接照明の幕板は20年を経た味わいを増し存在感を出している |
インナーテラス
INNER TERRACE |
天窓は改修時に新規に開口
ラチス越しに見える緑 |
お正月に家族が集まった時に、この場所が
意外と落ち着ける場所でしたと奥様 |
ダイニングキッチン
DINING KITCHEN |
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浴室
BATH ROOM |
ハーフユニットバスとモザイクタイルの組み合わせ。
以前の浴室はユニットバスではなく、床はタイル仕上。
ユニットの床は質感的にはやや劣るが、掃除のしやすさや
冬場の足のひんやり感は向上している。 |
受け継がれた竣工時のデザイン
DESIGN |
天窓 |
階段 |
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玄関収納と一体のニッチ |
竣工時に撮影されたラチスからもれる光 |
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計画敷地
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埼玉県 |
敷地面積
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207.00u |
構 造
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木造(枠組壁工法)
2階建 |
用 途
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住宅 |
建築面積
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108.50u(32.82坪) |
延床面積
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239.30u(72.38坪) |
竣 工 |
1988年 |
改 修 |
2009年 |
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