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住まいと設計
(設計の役割)
    
私たちは、住宅を中心とした設計活動を30年以上続けている組織設計
事務所として、多くの方々に対し家づくりにおける様々なお手伝いを行っ
てまいりました。このホームページにアクセスされた方は、これから家を
考えようとしておられる方であったり、具体的な計画を進めておられる方、
工事に着手されておられる方など様々だと思います。

私たちは、設計事務所ですので、設計を本業として活動しておりますが、
30年近い活動の中で事務所の経験やノウハウを生かし、リフォームや
部資材・施工などを含む建築に関するあらゆる建築のご相談にも対応
する業務を行っております。

私たちが設計者として家づくりに参加した経験から、家づくりにおける
私たちの関わりなどに対する、基本的な姿勢、考え方などをご説明させて
頂きたいと思いますので、お読みいただければ幸いです。

また、何か疑問やご質問などございましたら、遠慮なくお問い合わせくだ
さい。可能な限り対応させていただきます。






ご質問等はお気軽に
   代表取締役 服部 哲
   e-mail hattori@issiki.ne.jp
   又はinfo@issiki.ne.jpまで







1.家造りと私たち設計者の関わり
 住まい手にとって、家づくりは大変な労力と大きな金銭的手当が必要に
 なりますし、多くの方にとっては、初めての経験でもあります。
 そのため、経験者や専門家に疑問点を聞きながら理解し、判断して行か
 なければなりませんが、建て主が、独力でこういったプロセスを考えながら
 進めることは簡単なことではないでしょう。

 建て売り住宅のように、実際に建っている建物を見ながら、住まい手の
 生活などを想像し、シュミレーションできるなら、多くの問題も解決の方向性
 が見えるかもしれません。しかし多くの方々が机の上で一本の線を引くところ
 から始める「注文住宅」として、ご自身の新しい生活を実現するための
 「すまい」を手に入れようと考えているわけですから、家の形ができる前に、
 様々なことを考える必要があるといえます。

 そのため家造りのプロセスにおいて、ハウスメーカーや工務店などの実際
 に請負者として家を建てる人たちに、多くの点を相談しながら建てるケース
 も多いわけです。こういった請負者たちは、設計者を抱えていたり、協力
 できる人たちを起用する場合が多いと思います。このような設計者と
 営業マンを窓口に、住まい手が家造りを進めることは、彼らを信頼し、多
 くを任せることになります。そのため住まい手自身の判断が非常に重要な
 意味を持ってきます。なぜなら大事なお金と時間を費やして理想の家を
 造ろうと誰しも思いますから、できるだけ住まい手(ご自身)にとって有効な
 お金と時間の使い方をしなければならないからです。
 ご自身で判断できる自信をお持ちの場合は心配いりませんが、建築といっ
 たあまり身近でなく、不透明な部分もかなり多くある分野ですから、第三者
 的に判断、アドバイスしてくれる役割を必要とする場合が多いと思います。

 こういった役割を私たち設計者が、設計作業を通じて負って行くことに
 よって、住まい手が適切な判断をすることができるものと考えます。
 あくまでも最終判断を下すのは住まい手となる建て主です。設計者はその
 補助的な役割に過ぎませんが、家造りの専門家として住まい手と一緒に
 考え、進めて行くことがわれわれの役割であり、ハウスメーカーや工務店と
 は一線を画した住まい手側の立場に立った設計者でなければならないと
 考えます。


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2.設計事務所の考える設計とは
 設計行為は、住まい手の意向に基づき、図面を作ったりして行くことに
 は違いないのですが、設計者の中には、住まい手の本当の目的を見失
 い、図面を完成させることや設計者の考えを住まい手に押しつけようと
 する人たちも時にはいます。住まい手の本当の目的とは、「私はこうした
 い、こう暮らしたい」というライフスタイルを、新しい住宅の中で実現するこ
 とにあります。設計行為の本質とは、住まい手自身が持っている曖昧な
 ニーズや本当にやりたいこと、実現したいことなどを一緒に探り、引き出
 し、住まい手に合った住宅空間として、提案することにあります。

 住まい手の考えは、必ずしも理論整然と整理されているわけではありま
 せん。ご自身の中にだけでも多くの矛盾することが頭の中にはあるもの
 なのです。さらに生活をともにするパートナーや場合によっては親であったり
 子供であったり、みんながいろいろな考え、思いを持っています。

 こういった内容を整理し、提案したり幾つかの解決策を比較したりしながら、
 住まい手自身が考え判断できるような情報(図面や写真、パース、資料など
 を使い、理解してもらえるように)を提供する事が設計作業では必要です。
 こういったコミュニケーションや判断の結果が設計図面としてまとまる必要が
 あるものといえます。

 つまり設計行為の成果とは、こういった作業全体を通し、住まい手と設計者
 が客観的に認知できる住宅空間に対して、住まい手がその「価値」を
 認めることでなければなりません。そして私たちがこういった作業に時間
 を費やすための費用が設計料という対価なのです。住まい手にとっては、
 家造りに対して考えている予算の中で、設計料をどう位置づけ、理解する
 かが重要といえます。そして、住まい手は、設計者に何を期待し、その対価
 としてどのくらいが妥当なのか(予算の中から配分することができるか)と
 いったことも理解することが必要となります。

 設計者が時間を費やせば費やすほど、理屈から言えば良いものがで
 きるはずですが、実際はそうとは限りません。考える能力や経験がこの
 時間には大きく影響しますので、こういった能力などをどう評価するかも
 重要です。逆に、能力が高い人に住まい手が必要な手助けだけを依頼
 するなら、そんなに多くの費用が発生しないことも事実です。つまり設計
 作業といっても、様々な作業があり、限定した作業費を考えるなら、それ
 ほど大きな金額になるものではないことも理解しいただきたい点といえ
 ますが、やはり「価値」として認められるようなものとするには、それなり
 の作業量(=設計料)が必要なことも事実です。家造りのプロセスにおけ
 る設計者の役割、またその対価などを考え、全体の予算配分やスケジュ
 ールなどを組み立てることが家づくりで重要な点といえます。


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3.施工者と管理、監理について
 施工者は設計で考えられた「家」を実際に図面に合わせて作る役割を担っ
 ています。しかしながら、施工者といっても監督自身が造るのではなく、
 大工さんや様々な職人さんたちが実際は手を動かし造ることになります。

 ハウスメーカーや工務店はこういった職人さんたちを手配したり、図面通り
 に、決められたスケジュールで造ることをコントロールする役割を負ってい
 ます。そのため、住まい手にとっては出来るだけ安く造ってくれる施工業者
 が理想のはずです。しかし、現場では様々な部材・部品を組み合わせなが
 ら家に組み立てて行くわけですから、こういった部材部品の価格以外に職人
 さんたちの腕や施工者としての管理能力もこの価格に影響しますので、
 安ければそれでよいかというと、必ずしもそうとは限らないところが判断として
 難しい点といえます。そのため、このような内容を客観的に判断する事が
 必要で、設計者に課せられた役割の一つといえます。

 つまり見積を依頼する施工者が上記のような能力を持ち合わせていること
 が必須条件となります。そうすれば同じ土俵での価格の比較になりますから、
 出来るだけ安い業者に頼むことが合理的なことになります。そしてここで
 生まれる安さは、競争原理をはたらかせた結果であり、私たちはこういった
 方法で施工者をその能力とともに判断することが、住まい手にもメリットの
 大きい方法であると考えております。

 施工を請け負った工務店は、建材や職人を手配し、設計図、スケジュール
 通りに造るために、監督(会社)が「管理」する事になります。施工会社は
 こういったことを旨く行う責任があります。一方、設計者は、図面通りに施工
 されているのかを第三者的に現場で「監理」し、問題があれば建て主に報告
 したり、適切な指示を施工会社に与えることで、決められた水準、内容の家
 が出来るようにします。そう言った意味で監理とは、設計者が設計で図面を
 作るだけではなく、住まい手の意向に添った家の実現に現場の中で確認
 するための重要な役割であり、設計と監理は表裏一体で設計者として重要
 な役割といえます。


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4.予算・スケジュール管理について
 家造りを考えるとき、一番大きな問題は、予算の管理ではないかと思
 います。一般的には住まい手の要求する水準の家を造るためには、
 敷地の規模や予算が足りなくなるケースが多々あります。

 予算を考える場合よく坪当たりのコストを考え、大体の建物規模から建築費
 を考えることが一般的に行われています。坪あたり50万円の単価で40坪の
 規模の建物であれば、建築費は2,000万円と行った例がそうです。しかし
 この坪単価はその内容がどういったものなのかが明確でない場合が多く、
 40坪の家でも、建築費が2,400万円なら坪当たり60万円になりますし、
 1,600万円なら坪当たり40万円になるわけですから、どのような内容が
 想定されるのかをしっかり組み立てる必要があります。傾斜地では基礎など
 に費用がかかるでしょうし、高価なシステムキッチンを入れれば、坪単価は
 直ぐに高くなってしまいます。

 また、家づくりには設計料を始め様々な費用がかかりますので、建築費
 以外にかかるこうような費用も全て含めて、全体の予算を考える必要があり
 ます。価格比較による競争入札や設計作業の限定によりコストの一部を
 押さえる方法はありますが、低いコストでは自ずとその出来ることも限界
 もありますので、予算とその内容を十分に考え現実的な水準の金額で組み
 立てる必要があることは、言うまでもありません。では、夢をあきらめるのか。
 場合によってはあきらめなければならない部分はきっとでてくるでしょう。
 し かし限られた予算の中で、大事な部分に優先順位をつけ、その中でも
 最大限理想な生活を実現できる家を見つけ出す、つくり出すことはできる
 はずです。その予算の適正な使い方を、建築を知る設計者が一緒に考え、
 アドバイスすることも役割の一つと考えます。

 住まい手にとって予算は、自己資金や借入金などの総額であり、自ずと限界
 もあり余り無理な予算立てはできないでしょうから、具体的な設計を始める
 前に、こういったことをよく考えターゲットを設定する必要があるものといえ
 ます。また予算には、必ず余裕といったものが必要で、それぞれの予算項目
 の中に余裕があるのか、全体で予備金的な余裕を持たせるのかなどを考え
 ることも大切なことです。

 そして、予算管理と同じようにスケジュール管理も重要な要素です。
 家を建てる期間は、工期といって施工業者の立てた計画に沿って決められ、
 それは契約事項の一つであり、不測の事態を除き、守られることが一般的
 です。しかし設計の作業期間においては、決められたスケジュール通りに
 は進まないことも多くあることは事実です。住まい手がじっくり考えるための
 時間や、理解してもらえるように設計者が作業の密度をあげるための時間
 が必要となる場合があるからです。ただターゲットとする期間の中で、住まい
 手との協力の中で、順を追って一つ一つ考え決めて行くならば、スケジュ
 ールがそう大きく変わってしまうことは、少ないものと考えられます。


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5.私たちのご提案
 家づくりは住まい手の「私はこうしたい、こう暮らしたい」というライフスタ
 イルを、新しい住宅の中で実現することが重要です。そのためには、
 住まい手自らが勉強をし、その考えをまとめ、進めて行くことが理想の
 実現への最短であることは確かです。しかしそのために費やすエネルギー
 は尋常なものでなく自らのみで行うには困難が伴うため、客観的にアドバ
 イスしたり、提案する人が必要になります。

 私どもはこういった住まい手に、家づくりを一緒に考え、提案して行く設計者
 でありたいと考えております。
 
 家づくりにおいては、様々な矛盾する条件や多大な要望を整理しながら
 理想の住まいづくりのために、最適化するためのスタディーを行うことが
 重要です。私たちは、30年i以上の経験や蓄積されたノウハウにより住ま
 い手の考える理想の家づくりのお手伝いが出来るものと考えております。

 家づくりをお考えになる時に、浮かんでくる様々な疑問について、メール
 などでお答えすることは適時行っております。些細なことでも構いません
 のでお問い合わせください。可能な限りお答えしたいと思います。
 設計者と一緒に家づくりを考えることが、住まい手にとってどういった利点
 があるのか、また今始めようとする家づくりのプロセスでどう関わってく
 るのか、といったことを含め、何なりと気軽にご相談ください。客観的なお
 話や具体的なプログラムも場合により提案できるものと考えております。

 とかく設計事務所の「敷居は高い」と考えがちですが、気軽に色々お話し
 いただきたく思います。私どもへの信頼や依頼する意味の理解をして
 いただくことが、一緒に進める上で住まい手にとって欠かせないものである
 と考えております。こういった点を十分理解された上で、私どもを含む設計者
 の起用などを決めることが、結果として理想の住まいづくりにつながるものと
 確信しております。





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